

お知らせ
2025.5.28 | ホームページ内容を更新しました |
2025.5.18 | ホームページを開設しました |
2025.5.18 | 演題登録について掲載しました 発表者受付:2025年6月15(日)~2025年7月31日(木) 抄録提出:2025年8月31(日)まで |
2025.5.18 | Instagram、X(旧Twitter)第12回福井県作業療法学会の公式アカウントを開設しました |
学会長挨拶
このたび、第12回福井県作業療法学会を2025年12月7日に越前市で開催する運びになりました。本学会のテーマは「作業療法を学びほぐす」としました。 我が国の作業療法は「人は作業を通して健康や幸福になる」という協会の基本理念と学術的根拠に基づいていますが、その歴史を辿ると、起源は作業療法士の国家資格が誕生した1965年頃に遡ることになります。当時は医学モデルによる疾病治療の観点に偏重した時代から作業療法としての医療職化と独自性の明確化をめぐる課題と対峙し、作業療法の存在意義を模索してきました。そして、作業療法における国外の理論提唱や国内の思想の潮流からパラダイムシフトを経て、今日の我が国における作業療法の基盤が創られ、現在私たちはこれらを根源とした知識や技術を享受しています。しかし、近年の医療技術の発展は日進月歩であり、知識や技術は必ずしも普遍的なものではなく、個人レベルや組織レベルにおいて当たり前とされてきたことが通用しなくなってしまうことや過去の学び、成功体験、価値観に固執しすぎることで環境の変化に適応できなくなることも考えられます。そこで、このような事態に適応する方法が本学会のテーマである「作業療法を学びほぐす」ことです。「学びほぐし」とは「アンラーニング(UNLEARNING)」の和訳であり、これまで学んできた知識や技術を捨て、新しい知識や技術を取り入れるプロセスを指します(仕事のやり方や考え方を振り返り再考するプロセスとも解釈できます)。一見すると通常の「学習」との違いや「知識や技術を捨てる」という点に疑問を持たれる方もいるかもしれませんが「学びほぐし」は単に新しい知識や技術を積み上げるだけではなく、新しい知識や技術を取り入れながら既存の知識や技術を使用停止しアップデートする学習と捉えられています。現在は人口減少、少子高齢化、情報通信技術の進展など社会情勢が大きく変化する中で、作業療法士の職域は医療、介護、福祉をはじめ、保健、教育、就労、司法などに広がり、その社会的意義が高まっています。今後も多様化する社会的ニーズへ対応していくためには、私たちひとりひとりが作業療法の質の担保を図ること、そして、専門性や効果を示すことが重要であり、その職務を果たすためには私たちひとりひとりが自分の仕事のやり方や考え方にとどまることなく、常に最適化を図る必要があります。そのため、本学会の参加を通して、学術的な研鑽の機会にしていただくとともに「作業療法を学びほぐす」ことで個人レベルや組織レベルにおける自己改革の機会にしていただけますことを切に願っております。
今回の開催地である越前市は大河ドラマ「光る君へ」の主人公となった紫式部ゆかりの地として広く知られています。また、会場周辺には多く寺院のほか白壁の蔵が立ち並ぶ通りがあり大変由緒ある街並みです。食文化においても「越前おろしそば」の発祥の地とされています。本学会の参加を機に越前市の魅力にも触れていただけますと幸いです。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。
第12回 福井県作業療法学会 学会長
社会医療法人 財団 中村病院
山田祐輝
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